logo smartpage logo WiSE

タイ・バンコク発フリーペーパー 無料日本語情報誌サイト

 
moca
キーワードから探す
どこで
何を


WEEKLY WiSE 295号
5月16日発行

毎週水曜日発行
バンコク無料総合情報誌




moca 5月号 5月1日発行

バンコク発!
女性のための読んで楽しい
クーポンマガジン



バンコクハウジングガイド
2011年号11月発行

バンコクのアパートメント
サービスアパートメント
総合不動産情報誌

転ばぬ先のトラブル対処法

「思っていたよりずっと安全な国」。誰もがそう思うはずです。しかしここは外国。危険性は日本よりずっと高いのです。ただしあらかじめ知っておくことで避けられるトラブルも多いのです。

タイは危険な国?


   「在外公館の邦人援護、在タイ大使館が17年連続で最多」─。
こんな報道を目にしたことがある人も多いでしょう。実際に、タイ大使館に寄せられた邦人援護数はもっとも多いのです。
しかしこれにはひとつ事情があり、この数字はあくまで「公館別」だということです。タイの日本公館は、バンコク都の日本国大使館とチェンマイ県のチェンマイ総領事館の2ヵ所しかありません。チェンマイ総領事館の管轄はチェンマイ県、ランパーン県、ランプーン県、チェンラーイ県、パヤオ県、メーホンソーン県、ナーン県、プレー県、ウタラディット県のみで、そのほかのプーケット県やパタヤ特別市などの邦人援護もすべて在タイ日本国大使館に集中します。


表をよくご覧になるとわかるかと思いますが、中国は在中華人民共和国日本大使館のほかに領事館4館が分散してランクインしていますし、アメリカも4つの領事館が入っています。

これは在留者数との比率もありますし、またその管轄地域を訪れる邦人旅行者数によっても変わる数字ですから、決してタイ=危険な国の証拠というわけではありません。実際にはほかの国に比べて対日感情もよく、安全で暮らしやすい国だと言えるでしょう。

しかし日本に比べると、銃器や薬物が入手しやすい環境だということは事実ですし、犯罪件数も多く、日本に比べればやはり危険度が高いことは間違いありません。

また2010年4月に起きた、政情不安による一連のデモの際には、日本人カメラマンを含む20人以上の人が亡くなるなど、予期せぬ事件に巻き込まれる可能性もあります。


殺人発生率も15.6倍


2010年にタイ警察が認知した殺人事件は3,654件。殺人未遂4,852件、強姦4,255件、傷害1万6,066件、強盗1,638件、窃盗・万引き、引ったくり5万871件、自動車盗2,605件、バイク窃盗1万9,455件、麻薬26万6,010件となっています。

日本では殺人(未遂などを含む)は1,067件。タイは計8,506件ですから比べてみるとおよそ8倍。さらにいえばタイの人口は日本のほぼ半数なので、単純計算すると、その発生率は実に15~6倍ということになります。やはり「日本と変わらないくらい安全」とは言い切れないのです。

とはいえ、実際に日本人がそうした凶悪犯罪に次々と巻き込まれているわけでありません。実際の被害例で最も多いのは、詐欺や窃盗などの財産被害です。こうした被害は、治安状況や犯罪の傾向・手口、法律や習慣を事前に熟知しておくことで、かなりの場合防ぐことができます。

何よりもまず大切なことは「防犯」です。事前に情報を収集し、予備知識を頭に入れておきましょう。そうすれば、いざという時「あれ、これに似た話を知っているぞ」という危機回避に繋がります。

こうした「知識」が予期せぬ危機に遭遇した場合、とっさの判断や行動で被害を防ぐ(被害を最小限にとどめる)のです。


《援護件数の多い在外公館上位20公館》

順位 在外公館名 援護件数 管轄邦人数
1 在タイ日本国大使館 1,193 42,742
2 在上海日本国総領事館 1,071 63,138
3 在フィリピン日本国大使館 927 14,229
4 在ロサンゼルス日本国総領事館 742 91,230
5 在フランス日本国大使館在 684 25,577
6 ニューヨーク日本国総領事館 668 94,762
7 在英国日本国大使館 657 57,656
8 在大韓民国日本国大使館 641 23,082
9 在香港日本国総領事館 629 21,518
10 在中華人民共和国日本国大使館 451 152,43
    11位/在バルセロナ日本国総領事館、12位/在シドニー日本国総領事館、13位/在広州日本国総領事館、
    14位/在瀋陽日本国総領事館、15位/在ホーチミン日本国総領事館、16位/在ホノルル日本国総領事館、
    17位/在サンフランシスコ日本国総領事館、18位/在イタリア日本国大使館、19位/在ミラノ日本国総領事館、
    20位/在チェンマイ日本国総領事館

出典/日本外務省「海外邦人援護統計」(2009年)、「海外在留法人数統計 平成22年度」(2009年10月1日現在)


スリ、置き引き、ひったくり


   人が混雑するところ、また逆に人気のないところでは、常に周りを確認する癖をつけましょう。市場(特にチャトゥチャック・ウイークエンド・マーケット)や主要デパート、ホテル、空港、バスなど混雑する場所で、財布やパスポートなど貴重品をすられる、カバンを置き引きされるという被害が相次いでいます。

犯罪者は人が多く集まる場所を狙いますし、やはり裕福に見られる日本人はターゲットになりやすいということも事実です。

ただし混雑していないからといって油断してはいけません。犯罪者としては、たとえ人ごみではなくとも、ほんの一瞬混雑状況を作ればいいのです。

実際にあった例では、BTSの駅やデパート内のエスカレーターで、被害者の前後をスリ集団が挟み、前の一味がわざと転倒する、カバンを落とす、ベビーカーを倒すなどして行く手を阻み、被害者が慌てたすきに、その後ろにいた共犯者に財布をスリ取られた例。

またひったくりは、日本人が多く住むスクンビット地区のソイ(小路)でも頻発しています。ほとんどはオートバイに乗った2人組にバッグを奪われるというものです。

日本でもこうしたひったくり犯は増加傾向にあるそうですが、対処法は同じです。荷物は道路に面していないほうの手で持つ、またはたすき掛けにする。万一襲われた場合には無理に抵抗しない、ということも重要です。

逆らったために引き倒された被害者が、頭部を強く打つなどして重傷を負った例も報告されています。


いかさま賭博


   街なかで「家でホームパーティをする」「大学生の妹が日本に留学するので日本の事情を教えてほしい」などと親しげに声を掛けられ、自宅と称する家にBTSやタクシーなど小刻みに乗り継いで案内されます。

すると妹などはおらず、いつの間にか「上手な勝ち方(いかさま)を教えるから、一緒にブルネイ人の金持ちからお金を巻き上げよう」と言葉巧みに「ブラック・ジャック」などのトランプ賭博に誘い込まれます。

最初のうちは勝たせてもらえますが、最終的には大金を掛けた勝負がいかさまで負けることになり、現金を巻き上げられるという被害です。もはや古典的ともいえる手口ですが、依然として被害例が多く、中には数百万円もの被害に遭った事例のほか、暴行を受けたケースも報告されています。

タイでは賭博はすべて禁止されており、トランプ自体の販売も許可されていません。わざわざ外国人をだますためだけに、理解しやすいトランプを用意しているのです。違法行為だけに、あとから警察に被害届を出すわけにもいかず、泣き寝入りする人も多いようで、実際にはかなりの人数が被害に遭っているものとみられています。


タイで安全に暮らすために


   タイで暮らす以上、タイの法令を遵守することは言うまでもありません。

被害に遭わないように注意するだけではなく、自らが犯罪者にならないようにしなくてはいけません。

日本人が摘発されている身近な事例には右のような例があります。

なお、摘発された際にそれがたとえ身に覚えのないことであっても、タイの警察官に対して大声で抗議をすることは、かえって事態を悪化させる危険性もありますので注意が必要です。


たばこの不法所持

   最近タイ物品税局では、たばこの不法所持について摘発を強化しており、摘発された場合、同局では高額な罰金を請求しています。

タイ国内でのたばこの所持は2カートンまで、外国からタイへのたばこの持ち込みは1カートンまでとなっており、税関で申告しても1カートンを超えるたばこを持ち込むことは原則できません。

摘発を不服として罰金支払いを拒否した場合には裁判となりますが、その間は警察に引き渡されて拘束されることもあります。


空港免税店での万引き

空港免税店において、日本人が万引きで逮捕される事例も報告されています。空港免税店では、原則的に示談交渉を一切行なわず、少額の物でも警察に引き渡されて裁判が行なわれるまでの間、刑務所に収監されます。


薬物犯罪

タクシーの運転手や屋台の店員、または観光客などから誘いの声を掛けられ、気軽に大麻などの薬物に手を出したところを、警察官の職務質問を受け、逮捕される日本人が毎年多数います。

タイの薬物関係の罰則は大変厳しく、死刑、終身刑判決も珍しくありません。


睡眠薬強盗


   有名な観光スポットで親しげに声を掛けられ、飲食(酒)に誘われ、気を許した頃に、勧められた飲み物を飲んだところ、いつの間にか意識を失い、所持品を奪われるという被害です。

一瞬トイレなどで席を立ったときに自分の飲み物に睡眠薬を入れられたり、前もってジュースの缶に注射器で睡眠薬を注入している場合もあります。

見知らぬ人から勧められた飲食物は 決して口にしてはいけません。


宝石のキャッチセール


   これも古典的な手段です。観光地、特に有名な寺院周辺で「その寺院は今日は休みだ」「格安で観光に連れて行ってやる」などとトゥクトゥクやタクシーの運転手に声を掛けられ、聞いたこともないような寺院を案内されたあと、それぞれの場所で複数の人間に「タイ政府の宝石フェアがあり、大幅な値引きがある」「日本の有名宝石店で売れば2~3倍で売れるので儲かりますよ」などと持ちかけられ、それを信じて案内された宝石店で安物の宝石を高額で買わされるという被害です。


スキミング被害


   クレジットカードやキャッシュカードの情報を機械で抜き出し、同じ情報のカードを複製するスキミング。タイでも急激に増加中のトラブルです。 
高級レストランやゴルフ場、デパートなど、まさかこんな所で? という場所での、被害も多発しています。どこで被害にあったのかがわからず、実際カードを預かる店員ですら、どのようにスキミングが行なわれているのか知らないことがほとんど…。
事前に防ぐことが難しいこのスキミング被害。あとで明細を見て、高額請求にビックリ!ということがないよう、クレジットカードを使用した際は明細を必ず確認するようにしましょう。


被害に遭ったらツーリストポリスへ被害届を出す


   スリ、ひったくりなどの被害に遭った場合には、必ず警察に被害届を出しましょう。特にパスポートを盗まれた、また被害について保険を利用するという場合にはこの時に受け取るポリスレポート(紛失・盗難証明書)が必ず必要になります。

ツーリストポリスでは現在日本語が話せる担当官もいますので安心です。ツーリストポリスに行く際には、パスポート(あれば)、また観光客の場合は帰りの航空券(予約番号など)を持参し、あらかじめ被害に遭った状況の詳細(時間、場所、被害品、現金の額、周囲に怪しい人がいたか)などをまとめておくといいでしょう。


   ひとつポイントになるのは、屋外で被害に遭った場合はツーリストポリス、また在住者が自宅で被害にあった場合(空き巣など)は所轄の警察署に行かなくてはいけません。屋外でスリに遭った場合は、在住者でもツーリストポリスでの受け付けとなります。

日頃から万一のために、パスポートとワークパーミットのコピーを取り、銀行のATMカードやクレジットカードの番号は控えておきましょう。


TOURIST POLICE DIVISION

4 Ratchadamnoen nok Rd, Watsomanas, Pom Prap Sattru Phai
TEL:緊急番号1155、02-356-0583 (いずれも24時間対応)
E-mail:tourist@police.go.th