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2011年号11月発行

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会社を設立する

タイの会社形態には合資会社、合名会社、公開株式会社などがありますが、日本人など外国人に適したのは非公開株式会社と言われています。

非公開株式会社の設立


設立の手続きは大きく分けて次の4つの手順を踏むことになります。①商号の予約、②基本定款の登記、③設立総会の開催、④会社の登記。通常は最終登記までに要する日数は、用意すべき書類やデータをスムーズに提出できれば1ヵ月〜1ヵ月半と言われています。


①商号の予約


まず会社名を決定し、その社名を使用するための予約をしなければなりません。希望する会社名(商号)を管轄当局に予約申請し、その商号に類似商号がなければ、新会社に使用する許可が出ます。許可が出るのは一般的に2〜3日後。当局に承認された商号は30日間有効となり、30日以内に申請者が次の手順である「基本定款の登記」をしなければ、予約は取り消され、もう一度予約し直さなければならないので注意が必要です。


②基本定款の登記


基本的に3人以上が集まり各自の名前を定款(基本定款)に署名すれば、株式会社を設立・組織できます。基本定款の登記料は登記資本金の額で決定。登記資本金10万バーツにつき50B。最低は500Bで、最高は25,000バーツ。


なお基本定款の登記には次の事項が含まれていなければなりません。

・会社名
・登記した会社の所在地
・登記資本、株式数および1株あたり額面金額
・会社の設立目的
・発起人の氏名、住所、職業、年齢、持株数
・株主の負う責任


③設立総会の開催


株式の引受が完了すると、発起人は設立総会を開催して、以下の事項を決議しなければならない。

・付属定款の採択
・発起人の設立準備行為に関する承認株式引受人の名簿の確認(氏名、役職、住所、引受株式数)
・最初の取締役と会計監査人の選任と権限の取り決め。

監査人は公認会計士でなければならず、日本企業における監査役とは違うことに注意。タイでは会社の規模を問わず、すべての会社に対して監査人による監査義務が課されます。また監査を担当するタイ人公認会計士の氏名および免許番号も報告しなければなりません。


④会社の登記(最終登記)


設立総会開催後、発起人は事業を取締役に委ねます。取締役は直ちに発起人および株式の引受人に、それぞれの株式に対する金銭の支払いを最低25%要求します。上記の支払いがなされれば、取締役は会社の登記申請を行なわなければなりません。最終登記料は、登記資本10万バーツにつき、500バーツ。最低5,000バーツで最高は250,000バーツ。なお、設立総会の開催後、3ヵ月以内に最終登記がなされない場合は、会社の設立ができなくなるので注意が必要です。


登記申請には、設立総会の決定に従い、次の事項が含まれていなければなりません。

・株主氏名、住所、職業、国籍、持株数(株主は常時最低3名必要)
・取締役および代表取締役の氏名、住所、職業
・代表取締役の代表権の形態(単独代表から共同代表か)
・本社および会社の各支所の住所
・付属定款(株主総会、取締役会等に関する会社規則)
・株式により受領した初回資本金払込み総額


主な登録局


商務省事業開発局(Department of Business Development)

Department of Business Development Bldg.
9th Fl., Nontaburi Rd., Muang District, Nontaburi Province
TEL:02-547-5050 FAX:02-547-4448


バンコク登記局

・ピンクラオオフィス TEL:02-446-8160~68
・ラチャダーピセークオフィス TEL:02-276-7259~60
・スリウォンオフィス TEL:02-234-2951~3


会社設立への法規制


タイで会社を設立する場合、外国人事業法およびその他の特別法によるビジネスへの規制があるか、日本人が労働許可を取得するか、投資委員会(BOI)の投資奨励または工業団地公団(IEAT)の特典を得られるか、土地を購入するか――といった法制面を検討する必要があります。それら検討案件のなかの外国人事業法と労働許可について説明します。


外国人事業法


1999年に改正施行された外国人事業法は、アジア通貨危機発生により、外資導入を推進力とした経済再建の必要性から、新外国人事業法として2000年3月に施行されました。この法律によって規制されている事業は、第1種(外国人の参入禁止)、第2種(商務大臣の許可が必要)、第3種BOI(タイ投資委員会)の許可が必要――の3つに分けられています。

たとえば、第1種の外国人の参入禁止では、①新聞・ラジオ・テレビ放送事業、②稲作・畑作・園芸、③家畜飼育、④営林および自然林の木材加工、⑤タイ国の領海および経済水域での漁業、⑥薬草の加工、⑦タイ古美術・歴史的価値のある品の販売・競売、⑧仏像および鉢の製造、⑨土地の売買が規制の対象となります。現行の外国人事業法は、旧法と比べて外資に解放されていますが、小売業や卸売業、サービス業といった最も注目される業種については依然として規制対象となっています。しかし、小売業や卸売業については、資本が1億B以上であれば規制が解除されるほか、その他の業種についても、タイの地場産業の育成状況に応じたケースバイケースの許可制となっています。


労働許可


BOI(タイ投資委員会)やIEAT(タイ工業団地公社)の奨励を受けている企業については、外国人の労働許可を取得することは容易です。しかし、奨励を受けていない企業が労働許可を取得するためには、次のような認識が必要となってきます。

つまり、①外国人1人の労働許可を取得するためには、原則的にその会社の資本金の振り込み額は最低200万バーツ以上(2人であれば400万バーツ以上が必要)、②資本金200バーツの払い込みがあったとしても、外国人が従事する職務が会計、法律、労務、営業、単純労働であれば、労働許可の取得が非常に難しい、③サービス業については、取締役にタイ人が含まれることなどが必要――といった条件を留意する必要があります。


日系企業の工場設立が相次ぐ工業団地


現在、大企業のみならず多くの中小企業がタイに進出。タイ国内にはアマタナコーン工業団地やアマタシティ工業団地など、インフラが整った工業団地が多くあり、日系企業はどこかの工業団地に工場を設立しています。年々工業団地内に工場を設立する日系企業が増加しているようです。

日系企業のタイ進出において工場をどの工業団地に建設するかはとても重要。港、空港近隣の工業団地は利便性のよさも魅力です。工業団地は、電力・ガス・水道・排水・廃棄物処理・インターネット等工場を稼動するにあたって必要なインフラが整備され、病院、郵便局などもあります。さらに日系企業間の取引や情報交換が行ないやすいという利点もあります。

それだけ工業団地には魅力があるだけに、初めてタイに工場を設立する場合は工業団地内に設立するのがいいと言われています。